父の日が近づくたび、何を贈ろうかで手が止まります。以前はお菓子やシャツを選んだこともありましたが、父は欲しいものをあまり口にしない人です。せっかくなら、その場だけでなく毎日の中で使ってもらえるものにしたい。そう思いながら、今年も画面を行ったり来たりしていました。
そんなとき、母から電話で「夏のパジャマがそろそろいいかも」と言われました。父が今着ているものを見ている母だからこそ、思いついたのだと思います。母の言葉を手がかりに、父の日の贈り物を探すことにしました。
きっかけは、母からのリクエスト
母が挙げた条件は、思ったより具体的でした。父にはSサイズ、首元が詰まりすぎない開襟、着替えやすい前開き、そして夏に着る半袖。ただ「パジャマ」と探していた私には、父の顔が少しずつ浮かぶような条件でした。
母は「大きすぎると寝るときに邪魔そうなのよ」と笑っていました。実家へ行くと、父は古いパジャマをきちんとたたんで置いています。派手なものより、いつもの暮らしになじむ一着のほうが、父らしい気がしました。

相手の普段を知っている人のひと言は、贈り物選びの大きなヒントになりました。
色とサイズ、素材で少し迷ったこと
楽天で探し始めると、候補はすぐに何枚も見つかりました。明るいブルーは夏らしくて目を引いたけれど、父が普段選ぶ服を思うと少し迷います。グレーも無難に見えたものの、母に写真を送ると「ネイビーのほうが父は着そう」と返ってきました。
サイズも、ゆったり着るならMサイズかなと思いました。でも商品ページのサイズ表を見ながら、手持ちの服が大きすぎると肩まわりが落ち着かない父の様子を思い出しました。母の「Sでいいと思う」という言葉もあり、今回はSサイズにしました。
いちばん時間をかけたのは素材です。見た目が似ていても、ポリエステルが入ったものや薄手のものなどいろいろありました。暑い時期に肌に触れるものだから、写真だけで決めるのは少し不安でしたが、綿100%のダブルガーゼという説明を見て、候補をしぼれました。
決め手は、父のいつもの過ごし方に合いそうだったこと
選んだのは、前開き・開襟・半袖の綿100%ダブルガーゼのパジャマです。寝る前にテレビを見たり、朝に新聞を取りに行ったりする父には、部屋着のように着られる前開きがよさそうでした。首元が開いた形なら、夏の夜も窮屈に感じにくそうです。
色はネイビーにしました。箱を開けたときに地味すぎるかなとも思いましたが、母の言うとおり、父が普段着ている服になじむ色でした。贈り物らしい華やかさよりも、何度も袖を通してもらえそうなことを優先したのが、今回の私なりの決め手です。

写真映えより、父がいつものように着ている姿を想像して選びました。
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母のリクエストだった「前開き・開襟・半袖」がすべて叶う一着。綿100%のダブルガーゼは肌ざわりがやさしく、寝苦しい夏の夜にもぴったりです。
渡したあとに聞いた、小さな感想
父の日に実家へ持って行くと、父は包みを見て「パジャマか」と少し驚いた顔をしました。広げてみて、まず「これ、軽いな」とひと言。派手に喜ぶタイプではないので、そのひと言で、選んでよかったと思いました。
数日後、母から「もう着て寝てるよ」と連絡がありました。朝に洗面所で会った父が、「首のところが楽だな」と言っていたそうです。父から直接長い感想を聞いたわけではないけれど、いつもの生活の中で手に取ってくれたことがうれしかったです。
次に実家へ行ったとき、洗濯物の中にネイビーのパジャマが干してありました。そんな何気ない場面を見て、贈り物は渡した瞬間だけのものではなく、その人の日常にそっと残るものなのだと感じました。
おわりに|相手の毎日を想像して選ぶ
父の日の贈り物は、毎年少し悩みます。でも今回のように、母の話を聞いて、父が家でどう過ごしているかを思い出すと、選ぶ時間そのものが前より楽しくなりました。
特別な品でなくても、相手が自分では後回しにしそうなものを、普段の暮らしに合う形で渡せるとうれしいものです。来年もまた迷うと思いますが、そのときは父の小さな「これがいい」を探してみたいです。

